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小山 寛喜 (コヤマ ヒロキ) Koyama Hiroki
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論文 【 表示 / 非表示 】
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A newly identified enzyme from Japanese common squid Todarodes pacificus has the ability to biosynthesize D-aspartate
Koyama, H., Takahashi, Y., Matori, S., Kuniyoshi, H., Kurose, K. , 2023年11月
Archives of Biochemistry and Biophysics , 750
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A highly sensitive detection of salmonids by real‑time PCR targeting salmonid‑specific retrotransposon Hpa I element
Cui, W., Negoro, Y., Koyama, H., Kurose, K. , 2024年09月
Fisheries Science
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Rapid and specific detection of mackerels of the genus Scomber using loop‑mediated isothermal amplification (LAMP)
Cui, W., Koyama, H., Kurose, K. , 2024年07月
Fisheries Science
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Effect of Quercetin from Onion Extracts on the Gel-forming Ability of Alaska Pollock (Theragra chalcogramma) and Pangasius (Pangasius hypophthalmus) Frozen Surimi : A Comparative Study
MAZUMDAR Reaz Mohammad, GENG Jie-Ting, KOYAMA Hiroki, OSAKO Kazufumi , 2024年06月
日本冷凍空調学会論文集 , advpub (0) , 115 - 129
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Effects of Heat and Argon Treatment on Lipid Yield and Quality of Oil Extracted from North Pacific Krill (Euphausia pacifica)
NOICHINDA Wantanee, GENG Jie-Ting, KOYAMA Hiroki, KOYAMA Tomoyuki, OSAKO Kazufumi , 2024年04月
日本冷凍空調学会論文集 , advpub (0) , 89 - 101
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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多様な生態系を創出するインドネシア・スラウェシ島の天然資源調査と徹底的利活用
研究期間: 2019年10月 - 2023年03月 代表者: 荒川 賢治
国際共同研究強化(B) 研究分担者 19KK0149
我が国の喫緊の課題である健康長寿の維持増進および地球温暖化に伴う熱帯地域感染症への対策に資するため、放線菌を生物資源ターゲットに設定し、インドネシア・スラウェシ島における新たな微生物分離源の開拓を行うとともに、シグナル分子二次代謝誘導系を利用した天然物探索方法の開発を目指す。インドネシアの生物多様性に富んだ研究シーズ(熱帯特有の植物内生菌、珊瑚・海綿共生菌および水圏生物)と日本側の研究シーズ(生物活性物質の構造決定・水圏生物を利用した生物活性試験・シグナル分子を利用した天然物探索)を融合し、強固な共同研究体制の確立と若手研究者の国際展開を遂行する。
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スルメイカ視神経節において発現するアスパラギン酸ラセマーゼに関する研究
研究期間: 2019年04月 - 2023年03月
若手研究 研究代表者 19K15911
タンパク質を構成するアミノ酸には、グリシンを除いて互いに重なり合わない一対の鏡像異性体が存在する。生体内に存在するアミノ酸の大部分はL体であるが、その鏡像関係にあるD体も微量ながら存在することが明らかとなってきた。とくにD体のアスパラギン酸は神経伝達物質としての機能が示唆されるとともに、アスパラギン酸ラセマーゼと呼ばれる酵素によりL体のアスパラギン酸から生合成されると考えられている。しかしながら、多くの生物において、この酵素の遺伝子は未知である。
したがって本研究では、視神経節の発達したスルメイカを試料として用い、アスパラギン酸ラセマーゼ遺伝子の同定および酵素学的諸性質の解明を行う。 -
スルメイカ神経系の新規アスパラギン酸ラセマーゼに関する生化学的研究
研究期間: 2017年04月 - 2019年03月 代表者: 小山 寛喜
若手研究(B) 研究代表者 17K15320
本研究では、アスパラギン酸(Asp)のラセミ化を触媒する酵素であるアスパラギン酸ラセマーゼ(AspRase)遺伝子のクローニングを目的とした。試料として用いたのは、多量のD-Aspの存在が確認されているスルメイカTodarodes pacificusの視神経節である。はじめに、HPLCを用いてスルメイカ視神経節におけるAsp含量の測定を行ったところ、D-Aspの存在が確認されるとともに、D体とL体の比がほぼ1 : 1であることが明らかとなった。同じ頭足類であるマダコOctopus vulgarisの視神経節では、D体の含量の方が多いため、種によってその比率が異なる可能性が示唆された。
次に、スルメイカ視神経節におけるAspRase活性の測定を行った。L-Aspを基質とし、視神経節から得られた粗酵素液を加え37℃で24時間インキュベートしたところ、少量のD-Aspの生成が確認された。粗酵素液におけるAspRase活性は非常に低いものであったが、HPLCで確認可能であることが示された。
さらに、AspRase遺伝子クローニングのための準備も進めている。スルメイカ視神経節からAspRase様遺伝子は得られているが、大腸菌をはじめ様々な発現系を用いて、リコンビナントタンパク質を発現させたが、すべてにおいて活性は検出されなかったため、新たなAspRase遺伝子候補の探索が必要となっている。したがって、視神経節由来のcDNAライブラリーを作製した後、遺伝子を動物細胞に発現させ、その活性を追うことで最終的に単一クローンにするという発現クローニングの手法を用いる。現在、cDNAライブラリーを作製中である。
当初は、すぐにスルメイカ視神経節からcDNAライブラリーの作製を行う予定であったが、スルメイカ視神経節におけるアスパラギン酸のD, L比やアスパラギン酸ラセマーゼ活性についての情報が乏しかったため、はじめにそれらの測定を行った。それらの測定が完了してからcDNAライブラリーの作製に取り掛かったため、予定より遅れてしまうこととなった。
目下、スルメイカ視神経節由来のcDNAライブラリーを作製中である。作製が完了次第、発現クローニングが実施できる状態にある。したがって、今後は発現クローニングによりアスパラギン酸ラセマーゼ遺伝子の単離を試みる。遺伝子を単離した後は、塩基配列の解析を行い、他生物種の各種アミノ酸ラセマーゼとの分子系統関係を明らかにする。本研究によって明らかとなった塩基配列情報をもとに他の頭足類や哺乳類のAspRase遺伝子同定の足掛かりとする。
次に、大腸菌によるリコンビナントAspRaseの発現および活性測定を行い、最適温度や最適pHなどの酵素学的特徴を明らかにする。また、活性中心と予想されるアミノ酸を別のアミノ酸に置換した変異体を作製し、AspRase活性にどのような変化が現れるのかを調べ、活性に重要なアミノ酸残基を特定する。
さらに、スルメイカの神経系におけるアスパラギン酸ラセマーゼの分布についても検討する。まず、大腸菌発現系で得られたAspRaseをもとに抗体を作製する。次に、視神経節や脳神経節の切片を作製し、AspRase抗体による抗体染色を行う。D-Asp抗体による染色も同時に行い、神経系におけるD-AspとAspRaseの分布領域を明らかにする。AspRaseの特異的抗体が作製できなかった場合はin situハイブリダイゼーションを行い、AspRase遺伝子転写産物の分布を明らかにする。