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論文 【 表示 / 非表示 】
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Development of flexible glucose biosensor for fish stress monitoring
Chihiro Morita, Tengyu Liu, Haiyun Wu, Masataka Murata, Haruto Matsumoto, Hitoshi Ohnuki, Hideaki Endo , 2024年11月
Fisheries Science
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Real-time glucose monitoring biosensor system assesses the effects of different environmental light colors on Nile tilapia stress response
Tengyu Liu, Haiyun Wu, Masataka Murata, Haruto Matsumoto, Hitoshi Ohnuki, Hideaki Endo , 2024年06月
Fisheries Science , 90 (5) , 745 - 754
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Insight into the quality deterioration induced by microorganisms in <em>Litopenaeus vannamei</em> during superchilling storage
Kaiying Yang, Chuang Pan, Xianqing Yang, Haiyun Wu, Chunsheng Li, Shuxian Hao, Yongqiang Zhao, Shengjun Chen, Xiaoshan Long , 2024年02月
Food Science and Human Wellness
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Expanding Applicability of Wireless Biosensor System for Monitoring Fish Stress Response through Abdominal Interstitial Fluid
Chihiro Morita, Haiyun Wu, Atsuki Takizawa, Masataka Murata, Haruto Matsumoto, Hitoshi Ohnuki, Hideaki Endo , 2023年10月
Sensors and Materials , 35 (10) , 4501 - 4501
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Effect of water change on quality deterioration of Pacific white shrimp (Litopenaeus vannamei) during partial freezing storage
K. Sun, C. Pan, S. Chen, H. Wu, S. Liu, S. Hao, H., H. Xiang , 2023年08月
Food Chemistry , 416 , 135836
著書 【 表示 / 非表示 】
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The gut microbiome : bench to table
Wu Vivian C. H. , 2022年
CRC Press , 0-0
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テレワーク社会を支えるリモートセンシング(三林浩二監修)
遠藤英明,呉 海云 , 2021年04月
株式会社シーエムシー出版 , 第18章 魚の体調センシング , 0-0
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バイオセンサによる魚類のストレス応答の可視化, 酵素トランスデューサーと酵素技術展開
遠藤英明,呉海云 , 2020年03月
シーエムシー出版
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酵素トランスデューサーと酵素技術展開(三林浩二監修)ウエアラブルIoTのためのリアルタイム酵素センシング編
遠藤英明, 呉 海云 , 2020年
シーエムシー出版 , バイオセンサによる魚類のストレス応答の可視化 , 0-0
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Food Biosensors
H. Wu, H. Endo , 2016年04月
Royal Society of Chemistry , Chapter 18 - Biosensor systems for the monitoring of fish health and freshness in aquaculture , 414-431
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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魚の「新たなストレス応答を知る」ためのハイブリッドバイオセンシングシステムの開発
研究期間: 2023年04月 - 2026年03月 代表者: 呉 海云
若手研究 研究代表者 23K14020
魚類のストレス応答測定では,ストレスによる体内の指標化学物質(生理学的指標)の変動と,行動パターン(行動学的指標)の変動を各々個別に測定しているため,両者が関連した複合的な応答についてはほとんど知られていない.そこで本研究では,生理学的指標を測定するためのバイオセンサと,行動学的指標を測定するための物理センサを一つの電子回路上に集積した「新たなストレス応答を知る」ためのハイブリッドバイオセンサを構築する.このシステムを用いて,魚を遊泳させた状態で様々なストレッサーを魚体に負荷し,両指標値を同時にモニタリングして測定値を網羅的に解析することにより,新たなストレス応答の機構を解明することを目指す.
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次世代に向けた魚類のためのスマートバイオセンシングの創出に関する研究
研究期間: 2021年04月 - 2025年03月 代表者: 遠藤 英明
基盤研究(B) 研究分担者 23K21235
本研究では,次世代の魚類の生体計測を念頭に,生体内情報の可視化,計測,伝達を可能とするスマートバイオセンシングシステムを創出することを目的とする.すなわち,迅速簡便な情報伝達が可能な情報媒体であるQRコードに着目し,魚の生理状態を把握するにあたって要望が高い測定項目,特にストレス応答のモニタリングを中心に,これらの計測情報をヒトにわかりやすくリアルタイムに伝達できる新しいシステムの構築を目指す.
本研究は,次世代に対応できる魚類の生体計測を念頭に,生体内の生理情報の可視化,計測,伝達を可能とするスマートバイオセンシングシステムの創出を目的とする.今年度は,魚体内の測定において生体内夾雑物質の影響を受けにくい低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの製作,生体内留置に優しいフレキシブルバイオセンサの魚体への応用を行うと共に,スマートバイオセンシング実現のための新しいQRコード通信システムの基礎的な設計・製作を行った.まず,低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの製作を試みた.これまでのグルコース測定用バイオセンサは,測定に高い酸化還元電位を印加する必要があったため,グルコースと共存する他の物質(生体内夾雑物質)がこの電位により同時に酸化されることで,グルコース濃度の測定に影響を及ぼすことがしばしばあった.そこで今年度は,それら生体内夾雑物質の影響を受けにくい低電位での測定を可能にするために,レドックスポリマーをメディエータとして用いることにより,これまでのバイオセンサよりも低電位で作動可能な新しいセンサを製作した.次に,フレキシブルバイオセンサについては昨年度までの研究実績を基に,センサの新たな留置部位として魚の腹部間質液(AISF)に着目し,ここにセンサを挿入することを試みた.具体的には,本センサの有用性を明らかにするために,バイオセンサをAISF中に留置すると共に,これまでの測定部位であった魚類眼球外膜間質液(EISF)にも留置して,両間質液におけるモニタリング結果を比較することにより,AISF留置におけるセンサの特性を検証した.さらに,スマートバイオセンシングシステム実現のための新しいQRコード通信システムでは,マイコン開発キット(M5Stack)を用いて,水中におけるM5Stack上に表示されるQRコードをカメラで読み取るための最適な条件を検討した.
低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの特性評価では,血漿試料中の測定においてグルコース濃度と出力電流値の間に良い相関が認められた.また,本センサの生体内夾雑物質に対する応答は,従来のセンサと比較して微小であり,グルコースに対して高い特異性を示した.これより,本センサは低電位の印加電圧によるグルコース定量が可能であり,かつ生体内夾雑物質の影響を受けにくく,より正確にグルコース濃度を測定できることが示された.また,EISFに留置したストレス応答測定では,ストレス負荷・解消に伴う出力電流値の変動が認められ,本センサを用いて魚のストレス応答測定が可能であることが確認できた.次に,フレキシブルバイオセンサをEISFおよびAISF中に留置して両間質液におけるモニタリング結果を比較したところ,センサの応答値は両間質液中においてストレス負荷の開始に伴い上昇し,終了に伴い下降する一連の挙動が確認された.一方,両間質液中におけるストレス応答の変動は完全には同調せず,ストレッサーに対する応答の大きさをはじめ,その応答開始時間と継続時間についてもやや異なることがしばしば確認された.したがって次年度は, センサのAISFへの留置手法の更なる検討を行うと共に,他の留置部位の探索も同時に行う.一方,製作したQRコード通信システムを用いて水中におけるコードの読み取り条件を検討したところ,色のコントラスト比が高く,余白面積を微小にしたコード表示が今回の測定系に最適であることがわかった.また,水中濁度の上限については濁度30度までの環境において認識することができた.一方,センサの応答値におけるシステムの特性評価では,実際のグルコース濃度とQRコードに変換した応答値の間に良い相関が認められた.
以上の理由から研究の進捗はおおむね順調に進展していると考えている.
今後の研究は,以下の計画にしたがって研究を遂行する.
1)AISFへのバイオセンサの新たな留置手法の検討:グルコース測定用フレキシブルバイオセンサの留置場所として,昨年度に引き続き魚の腹腔中の腹水に着目し,新しい留置手法を検討する.まず,センサを魚腹部の間質液中に留置するために,供試魚の背鰭を下にして,腹部が露出するように固定する.次に,吻先から尾鰭までの直線上における腹鰭と肛門の中間地点に,動物用留置針を用いて腹腔まで貫通するように穴を開ける.ここにセンサを刺入,留置した後,魚を一晩遊泳させて落ち着かせた後,魚体にストレスを負荷し,その際のグルコースの測定を試みる.
2)バイオセンサの新たな留置部位の検討:コルチゾルやコラーゲンを測定するためのバイオセンサの留置部位として,魚の体表面の粘液に着目し,それらおけるコルチゾル,コラーゲンの化学物質の存在の有無を検討するとともに,バイオセンサを用いたそれら物質の測定を試みる.まず,供試魚に麻酔をかけ,プラスチック製のヘラを魚体の体側部に押し当て,鰓蓋から尾鰭方向に向かって供試魚の体表粘液を集め,粘性溶液用ピペットを用いて粘液試料を採取する.この粘液の緒特性を検討した後,ストレス負荷後の粘液中のコルチゾルやコラーゲン濃度の経時的変化を調べる.これにより非侵襲的な新しい測定法を確立すると共に,上記化学物質のストレス指標としての可能性について検討する.
3)QRコード情報を介した魚のストレス応答測定の検討:今年度製作したQRコード通信システムを実際の魚に装着して,そのストレス応答測定を試みる.まず,魚にストレスを負荷し,バイオセンサの出力応答値をM5Stackを介してQRコードとして表示させる.次に,表示されたコードを直接スマートフォンで読み取ると同時に,そのデータを解析可能なシステムの構築を目指す.
授業科目 【 表示 / 非表示 】
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担当授業(学部)
分析化学
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化学実験
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海洋生物学研究の最前線
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環境生命化学Ⅰ
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環境生命化学実験
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担当授業(大学院)
海洋環境科学特別演習
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海洋環境科学特別研究
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環境・エネルギー実務実習
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生体機能利用学特論
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生物機能応用学