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川合 美千代 (カワイ ミチヨ) YAMAMOTO-KAWAI Michiyo
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論文 【 表示 / 非表示 】
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Hydrographic section along 55°E in the Indian and Southern oceans
Katsuro Katsumata, Shigeru Aoki, Kay I. Ohshima, and Michiyo Yamamoto-Kawai , 2025年
Ocean Science
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日本沿岸域における海洋酸性化の現状
川合美千代,藤井賢彦,石津美穂,脇田昌英 , 2024年11月
地球環境 , 29 (1) , 3 - 12
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How Much Can Riverine Biogeochemical Fluxes Affect the Arctic Ocean Acidification?
Zhang, Y., M. Yamamoto-Kawai, E. Watanabe, and H. Park , 2024年06月
Journal of Geophysical Research-Oceans , 129
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Circumpolar distributions of age and anthropogenic CO2 content of Antarctic Bottom Water revealed by chlorofluorocarbon and sulfur hexafluoride
Ohashi, Y., Yamamoto-Kawai, M., Kusahara, K., Sasaki, K. I., & Ohshima, K. I. , 2023年12月
Progress in Oceanography , 219
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Atlantic-origin water extension into the Pacific Arctic induced an anomalous biogeochemical event
Shigeto Nishino, Jinyoung Jung, Kyoung-Ho Cho, William J. Williams, Amane Fujiwara, Akihiko Murata, Motoyo Itoh, Eiji Watanabe, Michio Aoyama, Michiyo Yamamoto-Kawai, Takashi Kikuchi, Eun Jin Yang & Sung-Ho Kang , 2023年11月
Nature Communications , 14 (6235) , 1 - 12
著書 【 表示 / 非表示 】
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北域の研究 その現状と将来構想
北極環境研究コンソーシアム 著者一同 , 2024年03月
海文堂出版 , p68-69,P75
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海の温暖化
日本海洋学会編 , 2017年08月
朝倉出版 , 3.5 北極海における物質循環の変化 , 59-61
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低温環境の科学事典
川合美千代 , 2016年08月
朝倉書店 , 3-3. 極域海洋の酸性化 , 78-79
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Arctic-Subarctic Ocean Fluxes: Defining the role of the northern seas in climate
Carmack, E. C., F. A. McLaughlin, M. Yamamoto-Kawai, M. Itoh, K. Shimada, R. Krishfield and A. Proshutinsky , 2008年09月
Springer , Freshwater storage in the northern ocean and the special role of the Beaufort Gyre , 145-169
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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研究期間: 2019年04月 - 2022年03月 代表者: 川合 美千代
基盤研究(C) 研究代表者 19K03970
酸性化と温暖化が他の海よりも先んじて進行している北極海で,「人為起源の環境変化により,炭酸カルシウムの殻をもつ翼足類にとって殻の形成が困難となり,個体数の減少につながっている」ことを証明するため,北極海の翼足類の殻密度を測定し,水温や炭酸カルシウム飽和度,二酸化炭素濃度などの現場環境との比較を行う。翼足類のサンプルは過去に北極海の0-100m層で採取されたものに加えて,本研究で新たに数10mきざみの層別採取を行い,翼足類の生息深度と現場環境との詳細な関係を明らかにする。
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研究期間: 2017年06月 - 2022年03月 代表者: 大島 慶一郎
新学術領域研究(計画研究) 研究分担者 17H06317
今年度は、底層班の最も重要な観測となる、2018年度実施予定の白鳳丸及び「しらせ」での南極ケープダンレー沖の観測の準備を中心に行った。係留系観測に使用するためのハイブリッドpHセンサーや酸素計等を購入して測器のテストやキャリブレーションを行った。また、2018年度以降に実施する航海での観測に備え、化学トレーサーSF6/CFC分析装置の制作を開始した。一方で、過去の航海で得られたデータを用いて、予備的な解析も行っている。その結果、新しい水と古い水が混合する南大洋においては、複数の化学トレーサー(SF6, CFC, PO4*など)を用いることで混合に関する新たな定量的情報が得られることが分かった。さらにその情報を用いればより正確な人為起源二酸化炭素量の推定が可能となることが示された。 第59次南極地域観測隊の協力を得て、リュツォホルム湾全域において、温度・塩分・溶存酸素の観測を行い、白瀬氷河の融解水の分布やその影響を実測により示した。氷床班による氷河変動観測と衛星観測も合わせ、この海域における海洋-海氷-氷河相互作用を明らかにするための基礎データを取得することができた。海鷹丸南大洋南極海調査航海(2017年12月31日から2018年1月22日)に参加し、2018年度以降に係留観測を実施するビンセネス湾沖周辺海域の事前調査のため、CTD及びXCTD観測を行った。南極底層水の起源と成り得る高密度陸棚水が、ビンセネス湾沖陸棚上に広く分布していることが明らかとなった。また、昇降式係留系観測のためのNAVISフロートを新規導入し、取り付け金具の調整、係留ロープの調整を行った(運用試験は、2018年度に実施予定)。
来年度に行われるケープダンレー沖の観測の準備は順調に進んでいる。pHセンサーなどの重要な測器のテストも行われ、ガスクロマトグラフによる化学トレーサー分析装置の作成も開始された。係留系観測との比較研究に用いる衛星マイクロ波放射計による薄氷厚アルゴリズムの高精度化にも成功している。海鷹丸や「しらせ」による観測も順調に行われ、観測研究は概ね順調に進んでいる。
南極海の係留系回収に関しては、南極観測隊の緊急事態発生などによりキャンセルされることが過去にも何度か起こっている。その可能性も想定して、切り離し装置の電池を3年仕様にして、翌年度の隊次でも回収できる設定にしたり、同海域に行く白鳳丸でも回収できるような体制で臨む予定である。化学トレーサーの分析装置の制作及び実際の観測とその解析には、専門の研究員が集中して取り組む必要があり、2018年度はこのためのPDを雇用する必要がある。2018年にケープダンレー沖に設置される4系の係留系は、測器の電池、ロープ等の消耗品と測器のキャリブレーションだけで800万ほどの予算がかかり、予算が大幅に足りない。このため、他の予算の獲得など何らかの対策が必要である。 -
日本沿岸域における海洋酸性化の実態と水産生物/生態系への影響解明
研究期間: 2015年04月 - 2019年03月 代表者: 栗原 晴子
基盤研究(B) 研究分担者 15H04536
海洋酸性化は、生物生産性/生物多様性の中心を担う沿岸域の炭酸化学環境を大きく改変させ、国内の生物資源に直接影響を及ぼすことが懸念される。しかし、沿岸域での海洋酸性化の実態は未だ明らかにされておらず、さらに沿岸域をカバーした酸性化予測モデルも構築されていないため、沿岸生物への海洋酸性化の影響評価が正確に行えないのが実情である。本研究では、日本沿岸域において酸性化による生物資源への影響解明を目的に、1. 国内沿岸で高解像度の時空間的炭酸化学環境を解明し、そのデータを元に2. 沿岸域の将来酸性化予測モデルを構築し、3. 実験的に水産学的に重要な生物種(ウニ/貝/甲殻類)への酸性化の閾値を評価し、4. 評価データおよび酸性化予測モデルを元に、水産重要種に対する海洋酸性化リスク評価を実施する。
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本年度は前年度に調査の結果に基づき海域として選定した3海域に加えて、新たに北海道厚岸湾沖でのモニタリングを開始するため、本海域での予備調査を実施した。その結果、厚岸湾沿岸はモニタリングの調査の実施に適した場所であることが判明し、4地点での調査を実施することとした。また昨年度問題となっていた、東京湾でのセンサーの不具合に関する問題も解決され、年間の炭酸環境データの取得をした。忍路湾でのモニタリングは、冬の海氷と春の雪解けによる影響が懸念されるが、北海道沿岸でのデータを補填するのに厚岸のデータを利用する。さらに、新たに調査地に加えた厚岸湾沿岸の生物評価の実施のため、北海道厚岸研究施設に水槽実験設備の準備をした。また沖縄沿岸でサンゴやシャコ貝、ウニなどを用いた生物への影響評価実験を実施した。
H27年度はセンサー類のトラブル(生物付着等)などにより、炭酸環境観測が予定通り実施することができなかったが、本年度はセンサーの設置場所の変更や、より頻繁なセンサーのメンテナンスや回収、設置などの実施により昨年度の問題が解決された。さらに北海道では、新たに厚岸沿岸にに定点を設けることにより、亜熱帯から亜寒帯域にかけての年間データの取得が可能となった。
今後は、現在モニタリングを開始した4カ所での炭酸系の計測を継続するとともに、各海域で得られたデータ比較をすることによって、亜寒帯から亜熱帯域までの炭酸系環境の相違点について明らかにしていく。その際、各地点のデータを直接比較手できるように、各地点で取得したデータの精度保証の体制も構築する。さらに、沖縄に加えて、東京湾や北海道の生物への影響評価実験体制も整え、各地域での実験を実施する。