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大貫 等 (オオヌキ ヒトシ) OHNUKI Hitoshi
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論文 【 表示 / 非表示 】
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Toward a Practical Impedimetric Biosensor: A Micro-Gap Parallel Plate Electrode Structure That Suppresses Unexpected Device-to-Device Variations
Haruka Honda, Yusuke Kusaka, Haiyun Wu, Hideaki Endo, Daiju Tsuya, Hitoshi Ohnuki , 2022年03月
ACS Omega , 7 , 11017 - 11022
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Real-time glucose monitoring biosensor system assesses the effects of different environmental light colors on Nile tilapia stress response
Tengyu Liu, Haiyun Wu, Masataka Murata, Haruto Matsumoto, Hitoshi Ohnuki, Hideaki Endo , 2024年06月
Fisheries Science , 90 , 745 - 754
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Current dependence of output voltage and discharge capacity of a tertiary battery
Eishi Ozaki; Takayuki Shibata, Ichiro Nagai, Hitoshi Ohnuki, Yutaka Moritomo , 2024年05月
AIP Advances , 14 , 055004
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An Electrolyte-Free Thermo-Rechargeable Battery Made of Prussian Blue Analog Thin Films
Takayuki Shibata, Hirotada Matsushima, Ichiro Nagai, Hitoshi Ohnuki , 2024年01月
Processes , 12 (1) , 175
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Expanding Applicability of Wireless Biosensor System for Monitoring Fish Stress Response through Abdominal Interstitial Fluid
Chihiro Morita, Haiyun Wu, Atsuki Takizawa, Masataka Murata, Haruto Matsumoto, Hitoshi Ohnuki, Hideaki Endo , 2023年10月
Sensors and Materials , 35 (10) , 4501 - 4509
著書 【 表示 / 非表示 】
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Recent Resarch Developments in Physical Chemistry
M. Izumi, V. M. Yartsev, H. Ohnuki, L. Vignau and P. Delhaes , 2001年01月
Transworld Research Network , Conducting organic Langmuir-blodgett films:State of the art and recent progress , 37-75
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Conducting organic Langmuir-blodgett films : State of the art and recent progress (共著)
OHNUKI Hitoshi , 2001年
"Recent Research Developments in Physical Chemistry" Transworld Research Network, Trivandrum (India) , 0-0
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Materials and Measurments in Molecular Electronics
M. Izumi and H. Ohnuki , 1996年01月
Springer-Verlag , Comparative study on Langmuir-Blodgett films and crystals based on TTF derivatives with long alkyl chains , 123-136
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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次世代に向けた魚類のためのスマートバイオセンシングの創出に関する研究
研究期間: 2021年04月 - 2025年03月 代表者: 遠藤 英明
基盤研究(B) 研究分担者 23K21235
本研究では,次世代の魚類の生体計測を念頭に,生体内情報の可視化,計測,伝達を可能とするスマートバイオセンシングシステムを創出することを目的とする.すなわち,迅速簡便な情報伝達が可能な情報媒体であるQRコードに着目し,魚の生理状態を把握するにあたって要望が高い測定項目,特にストレス応答のモニタリングを中心に,これらの計測情報をヒトにわかりやすくリアルタイムに伝達できる新しいシステムの構築を目指す.
本研究は,次世代に対応できる魚類の生体計測を念頭に,生体内の生理情報の可視化,計測,伝達を可能とするスマートバイオセンシングシステムの創出を目的とする.今年度は,魚体内の測定において生体内夾雑物質の影響を受けにくい低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの製作,生体内留置に優しいフレキシブルバイオセンサの魚体への応用を行うと共に,スマートバイオセンシング実現のための新しいQRコード通信システムの基礎的な設計・製作を行った.まず,低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの製作を試みた.これまでのグルコース測定用バイオセンサは,測定に高い酸化還元電位を印加する必要があったため,グルコースと共存する他の物質(生体内夾雑物質)がこの電位により同時に酸化されることで,グルコース濃度の測定に影響を及ぼすことがしばしばあった.そこで今年度は,それら生体内夾雑物質の影響を受けにくい低電位での測定を可能にするために,レドックスポリマーをメディエータとして用いることにより,これまでのバイオセンサよりも低電位で作動可能な新しいセンサを製作した.次に,フレキシブルバイオセンサについては昨年度までの研究実績を基に,センサの新たな留置部位として魚の腹部間質液(AISF)に着目し,ここにセンサを挿入することを試みた.具体的には,本センサの有用性を明らかにするために,バイオセンサをAISF中に留置すると共に,これまでの測定部位であった魚類眼球外膜間質液(EISF)にも留置して,両間質液におけるモニタリング結果を比較することにより,AISF留置におけるセンサの特性を検証した.さらに,スマートバイオセンシングシステム実現のための新しいQRコード通信システムでは,マイコン開発キット(M5Stack)を用いて,水中におけるM5Stack上に表示されるQRコードをカメラで読み取るための最適な条件を検討した.
低電位レドックスポリマーを用いたバイオセンサの特性評価では,血漿試料中の測定においてグルコース濃度と出力電流値の間に良い相関が認められた.また,本センサの生体内夾雑物質に対する応答は,従来のセンサと比較して微小であり,グルコースに対して高い特異性を示した.これより,本センサは低電位の印加電圧によるグルコース定量が可能であり,かつ生体内夾雑物質の影響を受けにくく,より正確にグルコース濃度を測定できることが示された.また,EISFに留置したストレス応答測定では,ストレス負荷・解消に伴う出力電流値の変動が認められ,本センサを用いて魚のストレス応答測定が可能であることが確認できた.次に,フレキシブルバイオセンサをEISFおよびAISF中に留置して両間質液におけるモニタリング結果を比較したところ,センサの応答値は両間質液中においてストレス負荷の開始に伴い上昇し,終了に伴い下降する一連の挙動が確認された.一方,両間質液中におけるストレス応答の変動は完全には同調せず,ストレッサーに対する応答の大きさをはじめ,その応答開始時間と継続時間についてもやや異なることがしばしば確認された.したがって次年度は, センサのAISFへの留置手法の更なる検討を行うと共に,他の留置部位の探索も同時に行う.一方,製作したQRコード通信システムを用いて水中におけるコードの読み取り条件を検討したところ,色のコントラスト比が高く,余白面積を微小にしたコード表示が今回の測定系に最適であることがわかった.また,水中濁度の上限については濁度30度までの環境において認識することができた.一方,センサの応答値におけるシステムの特性評価では,実際のグルコース濃度とQRコードに変換した応答値の間に良い相関が認められた.
以上の理由から研究の進捗はおおむね順調に進展していると考えている.
今後の研究は,以下の計画にしたがって研究を遂行する.
1)AISFへのバイオセンサの新たな留置手法の検討:グルコース測定用フレキシブルバイオセンサの留置場所として,昨年度に引き続き魚の腹腔中の腹水に着目し,新しい留置手法を検討する.まず,センサを魚腹部の間質液中に留置するために,供試魚の背鰭を下にして,腹部が露出するように固定する.次に,吻先から尾鰭までの直線上における腹鰭と肛門の中間地点に,動物用留置針を用いて腹腔まで貫通するように穴を開ける.ここにセンサを刺入,留置した後,魚を一晩遊泳させて落ち着かせた後,魚体にストレスを負荷し,その際のグルコースの測定を試みる.
2)バイオセンサの新たな留置部位の検討:コルチゾルやコラーゲンを測定するためのバイオセンサの留置部位として,魚の体表面の粘液に着目し,それらおけるコルチゾル,コラーゲンの化学物質の存在の有無を検討するとともに,バイオセンサを用いたそれら物質の測定を試みる.まず,供試魚に麻酔をかけ,プラスチック製のヘラを魚体の体側部に押し当て,鰓蓋から尾鰭方向に向かって供試魚の体表粘液を集め,粘性溶液用ピペットを用いて粘液試料を採取する.この粘液の緒特性を検討した後,ストレス負荷後の粘液中のコルチゾルやコラーゲン濃度の経時的変化を調べる.これにより非侵襲的な新しい測定法を確立すると共に,上記化学物質のストレス指標としての可能性について検討する.
3)QRコード情報を介した魚のストレス応答測定の検討:今年度製作したQRコード通信システムを実際の魚に装着して,そのストレス応答測定を試みる.まず,魚にストレスを負荷し,バイオセンサの出力応答値をM5Stackを介してQRコードとして表示させる.次に,表示されたコードを直接スマートフォンで読み取ると同時に,そのデータを解析可能なシステムの構築を目指す. -
平行平板電極による高安定な電気化学インピーダンスバイオセンサの作製と応用
研究期間: 2020年04月 - 2022年03月 代表者: 大貫 等
基盤研究(C) 研究代表者 20K05300
電気化学インピーダンス分光法によるバイオセンサは,非標識・簡易・迅速など優れた特性を有する.本研究では,電極間隔を極限まで近づけ た平行平板電極を開発することにより,平滑で整った表面上で進行する抗原抗体反応のみを信号化し,高感度化と高安定性・高選択性を両立す る画期的な手法を確立する.さらに同一基板上に2電極を配置した基板を作製し,一方を非特吸着のみが生じるブランク電極として,もう一方 のセンサ電極の信号との差分をとることで,ノイズとなる非特異吸着成分を取り除く新手法の開発も行う.本研究成果は,疾病の進行に伴い顕 著な濃度変化が現れるバイオマーカーを,その場で高精度検査できる技術へ応用できる.
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研究期間: 2016年04月 - 2019年03月 代表者: 大貫 等
基盤研究(C) 研究代表者 16K04928
本年度では次の2点の研究を進めた: 1) センサ再生技術の確立と 2) 新規ブロッキング手法の開発.それぞれの概要を以下に示す.1) センサ再生技術の確立:前年度では,あらかじめ基板上に抗体配向固定可能な Protein G (PrG) 層を化学結合によって形成し,ここに抗ミオグロビン抗体を固定化することで高い感度を有するミオグロビンバイオセンサを作製した.ここで使用したPrG‐抗ミオグロビン抗体の結合は低pH環境下で切断できることが知られている.そこでセンサ使用後にPrG‐抗ミオグロビン抗体‐ミオグロビンとなったセンサ表面を低pH溶液中に曝すことで試料表面を再びPrGに戻し,新たに抗ミオグロビン抗体を固定化してセンシング表面の再生を行うことができると考えられる.本年度ではこの実験を行った.使用後の試料をクエン酸バッファー pH3.0 に浸漬し,再び抗ミオグロビン抗体を固定化したが,センサ特性は得られなかった.様々な実験結果を検討した結果,ブロッキング材であるウシ血清アルブミン(BSA) が変性していることが分かった.そこで次のブロッキング方法の検討を始めた.2) 新規ブロッキング手法の開発:バイオセンサ開発で一般的に使用されているブロッキング材BSAに代わる新たな候補材料として,ポリエチレングリコール (PEG) 系分子に注目した.インピーダンス測定に適用するには表面抵抗に大きく影響を与えない低分子系が望ましい,そこでPEG類似構造を持つ2-(2-Aminoethoxy)ethanol (略称AEE)を用いたブロッキング方法を探った.その結果,AEEをブロッキング材とするとBSAより表面抵抗に与える影響が少なく,非特異吸着も格段に抑制できることが判明した.
上述のように当初の計画であった「センサ再生技術の確立」に関しては,予想外の難点に行き当たった.しかし,原因としてブロッキング材の変性によるセンサ特性の変化であることを明らかにし,代わりのブロッキング材であるAEEを見出すなど難点の克服には解決の目途が立っている.従って,全体としては進捗状況としてはやや遅れているが,AEE使用による非特異吸着の大幅な改善など当初の計画にない部分での進展も得られた.
前年度に試みたセンサ再生技術の確立に再度挑む.PrG‐抗体の結合を切る方法は低pH溶液に曝すことであるが,前年度ではブロッキング材であるBSAの変性によりセンサ特性が失われてしまった.今年度は新たなブロッキング材であるAEEを用いた試料で再生手法の開発を新たに目指す.PrGの機能を損なうことなくPrG‐抗体の結合の切断が安定に実行が問題であるが,クエン酸バッファーやグリシンバッファーなど様々な切断条件を試み,再生技術を確立する方針である.
授業科目 【 表示 / 非表示 】
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担当授業(学部)
フレッシュマンセミナー
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制御システム工学演習
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力学
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半導体工学
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卒業研究
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機関実務実習
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海洋工学概論
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物理学実験
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電子機械工学ゼミナール
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電子機械工学入門
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担当授業(大学院)
機能デバイス工学
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機能デバイス工学実験
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海洋サイバネティクス特別演習
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海洋サイバネティクス特別研究