科研費(文科省・学振)獲得実績 - 小橋 史明
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研究期間: 2024年04月 - 2029年03月 代表者: 杉本 周作
学術変革領域研究(A)(計画研究) 研究分担者 24H02221
世界の海に比べて日本近海は約2倍の速さで温暖化している。加えて、2010年以降の親潮の北退、2017年からの黒潮大蛇行など、我が国を取り巻く海流・海洋環境は異常状態に突入している。本研究課題では、この急速な海洋環境変化を理解するために、近年開発された高解像度データなどを分析することで海流変動機構を解明し、日本近海での海水温上昇や海洋生態系への海流の役割を明らかにする。そして、変動が著しい黒潮・対馬暖流分岐域での船舶観測を実施することで、我が国を襲う豪雨等の気象災害への海流の影響解明に挑み、海流・海洋環境・気象災害の観点から日本近海海洋変動の統合的理解を実現する。
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北太平洋亜熱帯モード水の十年規模変動が表層水温と気候に及ぼす影響
研究期間: 2022年04月 - 2025年03月 代表者: 小橋史明
基盤研究(C) 研究代表者 22K03716
観測,再解析,数値モデルのデータの複合的解析により,北太平洋亜熱帯モード水の十年規模変動が表層水温と気候に及ぼす影響を明らかにする.まず,亜熱帯モード水による季節躍層変位のメカニズムを解明し,季節躍層変位とモード水の再出現現象が混合層水温変動に与える影響を定量的に評価する.次に,亜熱帯モード水が,海面水温の変動を通して,北太平洋の大気と気候に与える影響を明らかにする.
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ハイブリッド海洋観測:黒潮続流域の循環変動とその大気・生物地球化学への影響
研究期間: 2019年06月 - 2024年03月 代表者: 岡 英太郎
新学術領域研究(計画研究) 研究分担者 19H05700
日本の南~南東を流れる黒潮・黒潮続流の周辺海域では、冬季に深い鉛直対流が起こり、春以降大量の水が、水温・塩分などの気候変動シグナルや二酸化炭素などの物質とともに、海洋の表面から内部へと沈み込む。この沈み込んだ水「亜熱帯モード水」がその後どのように移動・変質し、さらにはどのように海面に再出現し、そこでの大気や化学生物環境にどのような影響を与えるのかを、自働観測ロボットや船舶を使った物理・化学観測により解明する。
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地球温暖化による北太平洋亜熱帯循環の変化とその気候への影響の解明
研究期間: 2019年04月 - 2022年03月 代表者: 小橋 史明
基盤研究(C) 研究代表者 19K03969
北太平洋亜熱帯循環は,黒潮を含む複数の海流から構成される大規模な時計回りの海洋循環である.この亜熱帯循環は,地球温暖化により強化し北上することが,気候モデルから予測されているが,変化の実態や将来推移の詳細は明らかになっていない.そこで,本研究では,船舶等の海洋観測資料を解析して,北太平洋の亜熱帯循環に,温暖化による変化の兆候が見られるかどうかを調べるとともに,最新の気候モデルの計算結果を用いて,温暖化による海洋循環の変化が,いつ,どこで顕在化し始めるかを明らかにする.さらに,海洋循環の変化が,海洋表層の水温構造の変化を通じて,気候にどのような影響を及ぼすかを明らかにする.