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岩坂 直人 (イワサカ ナオト) IWASAKA Naoto
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論文 【 表示 / 非表示 】
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Variations in the Central Mode Water in the North Pacific as a manifestation of the Pacific Decadal Oscillation
Iwasaka, Naoto, F. Kobashi, and Y. Kawai , 2024年07月
Journal of Oceanography
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Influence of North Pacific subtropical mode water variability on the surface mixed layer through the heaving of the upper thermocline on decadal timescales
Fumiaki Kobashi, Norihisa Usui, Nanami Akimoto, Naoto Iwasaka, Toshio Suga, Eitarou Oka , 2023年01月
Journal of Oceanography
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Argo Data 1999–2019: Two Million Temperature-Salinity Profiles and Subsurface Velocity Observations From a Global Array of Profiling Floats
Wong APS, Wijffels SE, Riser SC, Pouliquen S, Hosoda S, Roemmich D, Gilson J, Johnson GC, Martini K, Murphy DJ, Scanderbeg M, Bhaskar TVSU, Buck JJH, Merceur F, Carval T, Maze G, Cabanes C, André X, Poffa N, Yashayaev I, Barker PM, Guinehut S, Belbéoch M, Ignaszewski M, Baringer MO, Schmid C, Lyman JM, McTaggart KE, Purkey SG, Zilberman N, Alkire MB, Swift D, Owens WB, Jayne SR, Hersh C, Robbins P, West-Mack D, Bahr F, Yoshida S, Sutton PJH, Cancouët R, Coatanoan C, Dobbler D, Juan AG, Gourrion J, Kolodziejczyk N, Bernard V, Bourlès B, Claustre H, D'Ortenzio F, Le Reste S, Le Traon P-Y, Rannou J-P, Saout-Grit C, Speich S, Thierry V, Verbrugge N, Angel-Benavides IM, Klein B, Notarstefano G, Poulain P-M, Vélez-Belchí P, Suga T, Ando K, Iwasaska N, Kobayashi T, Masuda S, Oka E, Sato K, Nakamura T, Sato K, Takatsuki Y, Yoshida T, Cowley R, Lovell JL, Oke PR, van Wijk EM, Carse F, Donnelly M, Gould WJ, Gowers K, King BA, Loch SG, Mowat M, Turton J, Rama Rao EP, Ravichandran M, Freeland HJ, Gaboury I, Gilbert D, Greenan BJW, Ouellet M, Ross T, Tran A, Dong M, Liu Z, Xu J, Kang K, Jo H, Kim S-D and Park H-M , 2020年09月
Frontiers in Marine Science
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Decadal-scale variability of the North Pacific subtropical mode water and its influence on the pycnocline observed along 137°E
Kobashi, F., T. Nakano, N. Iwasaka, and T. Ogata , 2020年
Journal of Oceanography
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Small meanders of the Kuroshio Extension and associated northward spreading of warm water: Three-vessel simultaneous observations and an eddy-resolving ocean model simulation.
Fumiaki Kobashi, Yukino Onikata, Naoto Iwasaka, Yoshimi Kawai, Eitarou Oka, Kazuyuki Uehara, Shin-Ichi Ito, Minoru Odamaki, and Hideharu Sasaki , 2016年10月
J. Geophys. Res. – Oceans , 121, doi.org/10.1002/2016JC011969 , 5315 - 5337
著書 【 表示 / 非表示 】
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最新 水産ハンドブック
岩坂直人 , 2012年10月
講談社サイエンティフィク , 第1章第3節第2項B生息環境a水温・塩分・流動 , 53-57
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2005/06年 日本の寒冬・豪雪
大野祐子・岩坂直人 , 2007年08月
日本気象学会 , 第17章 2005/2006年冬期における北太平洋中緯度域の海洋混合層変動について , 175-184
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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研究期間: 2023年04月 - 2026年03月 代表者: 岩坂直人
基盤研究(C) 研究代表者 23K03490
北太平洋中央モード水(CMW)の存在が1990年代に見出され、CMWとPDOなど北太平洋海面水温偏差の卓越する変動との関係が指摘されてきた。しかしCMW形成量とサブダクション量の関係やCMWの特性の変動を調べた研究はほとんど知られていない。本研究計画では『CMW形成に寄与するサブダクションの実態、特に年々変動はどのようなものか』を明らかにするため、海洋同化モデル出力FORA-WNP30を用いて、渦分解数値モデル出力解析で用いられる手法でサブダクションを求め、10年規模変動についても調べる。
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研究期間: 2020年04月 - 2023年03月 代表者: 岩坂 直人
基盤研究(C) 研究代表者 20K04060
本研究では太平洋十年振動(PDO)の海面水温偏差極大が長期間持続する仕組みを中央モード水の形成、分布変動との関係の観点から調べる。
PDOのメカニズムとして水温偏差再出現、亜熱帯・亜寒帯循環変動に伴う海面水温前線変動などが考えられているが、モード水の役割はほとんど考慮されていない。
本研究では水温偏差持続メカニズムについて、中央モード水に焦点を当て、形成、移動、分布が主密度躍層を含む亜表層中層の構造を変え、亜熱帯循環系に影響を与えることで長期間持続する海面水温偏差を生み出すのではないかとの仮説を立て、亜表層中層観測および信頼性の高い渦解像数値モデルによる再解析結果を利用して検証する。 -
研究期間: 2016年04月 - 2019年03月 代表者: 岩坂 直人
基盤研究(C) 研究代表者 16K05553
平成28年度の計画遂行で不十分だったFORA_WNP30データの品質の検証についてさらに解析を行った。比較対象として海面水温データセットOISST、NGSST-O、海洋内部水温塩分データセットWorld Ocean Atlas 2013、MOAA-GPVを用いた。その結果以下の点が明らかになった。上層400mまでの比較では、水温場については北緯35度~40度の緯度帯でどの層でも若干高め(0.5K)のバイアスが見られ、亜熱帯域では100m層にも同程度のバイアスが認められた。塩分については、表層で低塩分の傾向が、亜表層では若干の高塩分の傾向が認められた。さらにTS図上での比較では、黒潮続流上流域(北緯35.5度、東経143.5度~147.5度付近)で水温16℃~20℃の水温帯において塩分バイアス(0.1)が認められた。FORA_WNP30が観測では把握できない短周期高波数の現象を再現するため、塩分値バイアスが真のバイアスか否かについてさらに検討する必要がある。しかし年々変動については一定の再現性があり、塩分についても考察対象にできることを確認した。
また、時空間的に高解像度であるというFORA_WNP30の特性の有用性を検証する目的で、大気の短周期変動に対する海洋表層の応答を調べた。具体的には春季の温帯低気圧擾乱に対する海洋表層の応答を亜熱帯循環系内について調べ、人工衛星による海面水温観測結果、アルゴフロート観測結果から得られている知見と比較し、実際に起きている海洋上層の応答がよく再現できていること、また応答のメカニズムを定量的に調べることが可能であることが示された。
黒潮続流南方表層混合層変動については、Iwamaru et al.(2010)の追試および熱収支解析を行った。その結果を現象論的に解釈するための研究に取りかかったところである。
FORA_WNP30の検証において、定量的評価の手法および評価のためのデータの選択に時間を掛けた。FORA_WNP30は海洋学では従来にない高解像度のプロダクトであるため、検証方法においても高解像度の特性を殺さないような比較方法が必要であり、試行錯誤に時間を費やした。
解析においては、Iwamaru et al.(2010)の結果をFORA_WNP30で再現することは順調に進んだが、熱収支解析および混合層深度変動の解析における現象論的な理解を進めるための手法の検討に時間を要している。
また大気場との関係を調べるために用いる予定のJRA55データセットの空間解像度と整合させるための手法の検討にも時間を用意している。
観測に基づく研究では、Sugimoto and Kako (2016)がIwamaru et al.(2010)の結果を支持する結果を出しているので、本研究では変動メカニズムの検証のため、主温度躍層付近の変動を調べることに重点を置く予定である。また、Iwamaru et al. の研究の過程で表層、亜表層の塩分場が10年規模変動を示すことが分かっていたが、塩分データが圧倒的に不足していたため研究成果としては公表に至っていなかった。しかし気象庁137E観測線のデータ解析などでも同様の変動が確認されているので、FORA_WNP30の特性を活かして北太平洋亜熱帯循環系の塩分分布の時空間的な変動も解析し、黒潮続流南方海域の変動のメカニズム理解につなげたいと考えている。